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圧縮成形について

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​圧縮成形ってなに?

加熱された金型内にプリフォーム(予備成形体)や粉末状の樹脂を置き、圧力と熱で成形する方法です


主に熱硬化性樹脂や一部の熱可塑性材料に使用され、高い強度と寸法安定性を求められる製品に適しています


射出成形に比べて材料の無駄が少なく、厚みのある部品の製造に適しているという特徴があります

​圧縮成形の工程

Example (4).png

材料準備

金型加熱

​材料配置

​圧縮・成形

冷却・硬化

取り出し

圧縮成形の特徴

メリット

厚肉・高強度な成形が可能:繊維の配向が制御しやすく、剛性・耐衝撃性の高い製品ができます

寸法安定性が高い:金型内で均一に圧力がかかるため、歪みや反りが起こりにくい

材料ロスが少ない:ランナーが不要なため、使用材料がほぼそのまま製品になります

繊維強化樹脂との相性〇:複合材を使用し、高強度・軽量な製品に仕上げることができます

​デメリット

複雑な形状の成形に不向き:細かいディテールの再現は射出成形ほど得意ではないです

成形サイクルが長い:熱硬化性樹脂は硬化時間が必要なため、射出成形に比べて成形時間が長く

          なりやすい

量産性にやや劣る:自動化や高速成形との相性は限定的で中量〜中大型部品向けになりやすい

金型の初期設計が重要:圧力分布や材料の置き方が仕上がりに影響するため、設計と調整に

           熟練が必要です

圧縮成形品の主な用途

自動車

(例:ダッシュボード)

電子機器部品

(例:絶縁カバー、コネクター)

日用品

(例:メラミン食器、まな板)

医療

(例:歯科用器具、検体搬送トレー)

圧縮成形に使用する代表的な材料

MF

表面硬度が高く、耐摩耗性に優れる

【主要用途】

メラミン食器、コンセント外装

PF

電気絶縁性が非常に高い

【主要用途】

電気部品、自動車部品

UF

成形性しやすく、コストが低い

【主要用途】

電気部品、文具

EP

​機械強度と耐薬品性に優れる

【主要用途】

高性能電子部品、機械部品

​メラミン樹脂

​フェノール樹脂

ユリア樹脂

​エポキシ樹脂

圧縮成形を支える主な技術紹介

SMC成形(シートモールディングコンパウンド成形)

ガラス繊維で補強された熱硬化性樹脂のシート状材料を所定の形状に切り出して、

​金型にセットして高温高圧で圧縮成形をする技術です

ガラス繊維が均一に分散され、剛性と耐衝撃性に優れています

寸法安定性と耐熱性が高いです

シート状の材料のため、大面積成形が可能です

​特徴

自動車部品(ボンネット、トランクパネル、EVバッテリーボックスなど)

産業機器の外装カバー・電装部品

電力機器の絶縁ケース、配電盤カバー など

主な用途

BMC成形(バルクモールディングコンパウンド成形)

ガラス繊維・充填材・硬化剤などを混ぜたペースト状の熱硬化性樹脂材料を金型に充填して、

圧力と熱で硬化させて成形する技術です

高粘度で流動性があり、細かい形状にも対応できます

優れた電気絶縁性と機械強度を持たせることができます

硬化時間が短く、量産に適しています

​特徴

電子部品(ブレーカーケース、コネクタ、スイッチ部品)

医療・計測機器の筐体

モーター部品、ファンブレード、絶縁部材 など

主な用途

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