
ディッピング成形について
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ディッピング成形ってなに?
ディッピング成形は、加熱された金型を液状の原材料
(ラテックスやPVC樹脂など)に浸し、表面に付着した
材料を加熱・乾燥・硬化させて製品化する成形方法です
金型の形状そのままに中空や薄肉の製品を得られます


ディッピング成形の特徴

メリット
金型を作成するコストが低い:既存の金属製品を金型として使用することも可能です
継ぎ目のない一体成形が可能:ディッピングにより、シームレスで中空な製品が作れます
複雑形状にも対応可能:アンダーカット形状や細かい凹凸も成形しやすいです

デメリット
量産に不向き:1個ずつ浸けて乾かす工程が必要なため、成形スピードが遅いです
肉厚の制御が難しい:素材の粘度・引上速度で厚さが決まるため、厚みが不均一になる可能性
材料選定に制約あり:液状にできるラテックス・PVCなど、対応素材が限られます
ディッピング成形品の主な用途
玩具
(例:風船、レジンアート)



建築
(例:工業用グリップ、工具)
電子機器部品
(例:端子キャップ、電極カバー)
医療
(例:医療用手袋、医療器具カバー)



ディッピング成形を支える主な技術紹介
回転・傾斜制御(多軸ディッピング)
製品を単に液に浸すだけでなく、複数の軸方向に回転・傾斜を制御しながら浸漬・引き上げを行う技術です
機械制御(NC/サーボ制御)によって、再現性の高い安定成形が可能です
複雑な形状にも均一な膜厚でコーティングが可能です
自動制御により品質の安定と歩留まり向上が期待できます
複数軸の動作で、量産ラインへの適用や省人化にも貢献します
特徴
医療用グリップ部品や精密ゴム部品
ゴム製キャップなど形状が複雑な成形品
均一膜厚が求められる工業製品 など
主な用途
二重ディッピング・マルチコート技術
一つの製品に対して、異なる材料や色のコーティングを複数回重ねて行う技術です
これにより、機能性・意匠性を両立した製品づくりが可能になります
異なる素材を積層することで高付加価値製品の開発が可能です
高精度な厚みコントロールにより製品バラツキを抑制できます
複数の材料や色を重ねることで多機能性(耐薬品性・滑り止め・意匠性など)を付与できます
特徴
医療・衛生用手袋
高機能グリップ
装飾・意匠性を重視するホビー など
主な用途